座り心地にこだわった、B767に採用されるMade in Japanの新シート

DSC_0138

飛行機の中での居住性を左右するのがシートです。それは、クラスが上にいくにつれ、広く大きく快適になっていくことからも分かります。でも最近では、エコノミークラスのシートも快適になってきています。それはひとえにメーカーの努力のたまものといえるでしょう。制約が多い中で、いかに快適さを確保するかを考えれば、エコノミークラスのシートの開発が一番技術力がいるのかもしれません。

今回新たに装備されるシートを製造するのは「トヨタ紡織」。コンパクトカーから高級車、レース用車両に加え、最近では北陸新幹線の新型車両E7系、W7系のグランクラスのシートも手掛けています。開発から製造まですべて日本で行い、このために新工場も設立しました。

DSC_0149
一見なんの変哲もありませんが、座り心地は「こんなに違うの?」と感じられるほど。お尻が座席の奥にまでしっかり入り、くつろげます。可動するリクライニングの角度は狭いですが、最初から若干リクライニングしています。どんな体格でも体圧を分散し、座面の形状、高さ、長さ、角度、構造を設計。腰を支持することで、腰回りの筋肉の疲労を押さえ、リラックスできる姿勢を保持するシート形状だそうです

DSC_0165
丸みを帯びたシート形状は単なるデザインではなく、空間へのこだわりを考えてのこと。座る人の視界が広がることで威圧感がなく、開放感を創出します

DSC_0034
小柄な人から大柄な人まで、誰もが心地いいと感じられる位置や高さに作られています。身長152㎝と小柄な人が座っても、足がしっかりと着地。これによって疲れも軽減されます

DSC_0125
テーブルは薄型ながら、ヒザ前スペースを確保しているため使いやすい。また前席背面の、目線の高さにファブリックを採用することでやさしい印象になっています。座席幅は17.5インチ(約44.5㎝)、座席ピッチは31インチ(約79㎝)

DSC_0155
シートベルトのバックル形状が凸型形状ではなく台形で、素材も異なります。何気ないことですが、ちょっと感動を覚えるほど軽く、装着しやすいものでした

DSC_0162
肘掛けから出すテーブルは、出した時はわずかに浮いていますが、これはドリンクや食事を置いたときにピタッと肘掛けの上に乗るようになっています。無駄にテンションが掛からず、肘掛けを傷つけません

DSC_0164
日本製ならではのこだわりが、この美しいまでの面取り。細部にいたるまで面取りすることで、使う人の手を傷つけません。フック型形状も収納ボックスから取りだしやすいための工夫です

DSC_0161
肘掛け内の収納ボックスのフタの裏もファブリックで覆われ、手が当たっても痛くありませんし、テーブルもしっかり保護します。見えないところまで細かな配慮がなされているのはさすが日本製だなと思います

DSC_0152
座席が刷新されるのは、ボーイング767-300型機。2015年の6月から導入が開始され、2016年までに6機、合計1560座席が装着される予定